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ハブボルトの交換をするの巻

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 スペーサーを入れたい!ということで、ハブボルトをニスモの強化ロングに入れ替えました。
 以前行ったノーマルハブボルトの交換とあわせて紹介します、ほとんどニスモの説明書通りなんですけどね。

 選んだのは標準より 8mm ロングの 50mm 品で 10 本入り 7,000 円ぐらい。
 18mm ロング (60mm)も販売されていますがそんな長いのを使うならスペーサーの中に別にボルトが埋まっているワイドトレッドスペーサーを使う方が(なんとなく)安心なのと、後述の通りリヤの交換は大作業になるかもしれません。
 写真左がリヤ用で右がフロント用、根本の太さの差がわかります?

 ちなみに 純正ハブボルト はフロント用(写真右) 200 円/本、リヤ用(写真左) 150 円/本で 1 台分 3,500 円。
 前後の違いはこっちの方がわかりやすいですね。



ニスモロングハブボルト
 純正からロングハブボルトへの交換の場合、作業前に確認しておかなきゃいけないことがあります。
 スペーサー無しか薄い状態でロングハブボルトに使い古したホイールナットを入れると今まで使わなかった溝にもボルトが噛むわけで、そのあたりが変形していた場合、ナットが締め切れない恐れがあります。
 ぼくは過去にワイドトレッドスペーサーを使ったときまさにそうで 20 本全部溝を切り直してもらったことがあります。
 ということで動けなくなる前に何本かのナットをロングハブボルトに通してみて、アヤしそうなら M12 x 1.25 のタップを準備しておいたほうがいいかもしれません。
 輸入工具屋のアストロで 800 円ぐらい(買ったのは店頭にない在庫でした。置いてないときは店の人に確認してみてください)。
 なお常に突き抜けている短い、もしくは新品ナットではこの心配はありません。

 袋ナットはボルトの方が長い場合がありますからそれも注意。


タップ M12x1.25
 さて交換。
 ハブボルト抜き取りはハンマでぶっ叩くってのが一般的みたい(?)ですがハブ面を曲げちゃうとかベアリングを壊しちゃうとかするとかなり悲しいことになるので、ここは奮発してボールジョイントプーラー(ボールジョイントリムーバー)を買いましょう。
 先述のアストロ製 2,400 円なり。
 純正ハブボルトは 42mm あるので、一番広げたプーラーの先っちょがこれ以上あるものを選ぶ必要があります。
 これは 48mm まで対応、おけつ部分を削れば今回使う 50mm のロングハブボルトもたぶん抜けますな。
 またプーラーのフォーク部分にハブボルトの頭が通らなければなりません。
 残念ながらこれはダメだったので、6 本セット 800 円だったかのダイヤモンドヤスリで地道に広げました。
 ネジ部への注油を忘れずに(だそうです)。

 なおプーラーを使わずどうしてもハンマで叩き抜きたい場合は、ボルトにいらないナットをつけてそいつを叩くのがいいみたい。


ボールジョイントプーラー
 さて作業にかかります。

 まずは 4 輪、もしくは作業する部分の左右輪を浮かしウマをかけます。
 ハブを回す必要があるため横上げでは意味がないので注意。
 タイヤ・キャリパー・ローターを外し、ハブボルトを抜きやすいようボルトとハブの間に CRC(ぼくは WAKOS ラスペネ)をふいてしばらくほっときます。
 写真は右フロント。
 外したキャリパーは右奥の木に乗っかってます。


ラスペネを塗布
 先のボールジョイントプーラーを使ってハブボルトを抜き取ります。
 ちなみに前回はベアリングプーラーで強引に抜いてましたた、間違った工具の使い方はやめましょう。
 プーラーのボルトを回してハブボルトを押し出す訳ですが、プーラーにかけたメガネに力を入れるとハブまで一緒に回っちゃう場合があります。
 そんなときは他のボルト 2 本の間にパイプなどを通し地面に引っかけたらいいでしょう。
 ぼくは愛用のトルクレンチを使いました(またまた間違った使い方です)。


ハブボルト抜きま〜す
 ボルトの脱着は、フロント側には「ココカラヌケ」みたいな穴がちゃんと開いておりますのでお言葉に甘えそこから。


フロント抜き取り部
 ボルトを抜いたのと同じところから新しいハブボルトを入れ、合計 10mm 以上のワッシャーをはさみ、M12x1.25 のナットをインパクトレンチで回し、注意しながらゆっくり圧入します。
 要注油。
 実はニスモの説明書によるとインパクは使っちゃダメとのことなので、普通のレンチを使う場合は 3 輪を接地させる、[5] のように棒を引っかけるなどしてハブが回らないように頭をひねる必要があります。
 途中ナットのカミが悪くなってくるので 2,3 個準備しておいた方がいいかもしれません。

 そうそうボルト交換は 1 本ずつ行いましょう。
 一度に全部外しちゃうと、ハブを回すとき、他のボルトで回転を支えるとき、途中で諦めてショップに車を移動したいときなどに困っちゃいますから。


ハブボルト圧入
 そんなこんな(?)で 1 本交換完了。


かたくて長いのをうしろから
 そんなこんな(?)で右フロント全部完了。

 抜いたボルトは、走行中に折れた時用に前後 2,3 本ずつナット・ワッシャーとともに車載しておけば安心です。


右フロント完了
 リヤ側のハブボルト脱着は少々やっかいです、裏側にサイドブレーキのシューが入ってるから。

 純正ハブボルト交換の場合 → サイドシュー左右の頭につくスプリングのどっちかをはずしてぷらぷらにし、広げたシューの隙間からボルトを抜き差しします。
 ロングハブボルトの場合 → シュー部裏側の鉄パネルに出っ張りがない一番下の左よりにしかこれが通る隙間がないので、右リヤ部の交換時にはがっぽりシューを外さないといけないかもしれません(これでは意味不明ですがトライすれば分かります)。
 60mm のロングハブボルトだとそれでも無理っぽいです、ハブ自体を外さないとだめかもしれません。

■ 追記
 Vspec(II)だと問題ないんですが標準車の場合フロント2輪接地でリヤだけ上げた状態だとハブを回せないかもしれません。
 これは四駆状態になっていると想像され、リヤLSDのおかげで回転の力をどこにも逃がせないからです。
 接地している前2輪の内1輪をパンタジャッキなどで上げ空転させる、トランスファーの油圧が抜けるまでいくらか放置する、[アテーサをいじる(FR化など)]を参考にFR化させる(IGNオンを続けるのでバッテリー上がりに注意)のいずれかで対応してください。


シューを外す
■ 追加

 車高を下げたらツラまで50mmのロングハブボルトでは足りなくなっちゃったので、リヤだけ同じくニスモの60mmタイプに変更しました。
 まず[3]のアストロ製ボールジョイントプーラーでは50mmのハブボルトは長すぎてくわえられないので、頭とお尻をショップで借りたグラインダーでごりごり削って口が広がるよう加工します。
 あとは先述の通りハブボルトを抜きます。


プーラーを加工
 [10]で心配したとおりさすがに60mmは簡単には入りません。
 唯一くぼんでるバックプレート下方もロングハブボルトを通すには高さが足りないんですが、そこに写真のようにハブボルトを入れて頭をナナメにハブ裏に刺しハブを回転(写真の状態だと左)させると穴の中で垂直になるのでそれでようやくボルトが通せる、ってことを左右10回やるわけですな。
 腕がだるくなりますよほんと。
 そうそうこのくぼみを出すためだけにサイドブレーキんとこをバラバラにしないとならずそっちも結構面倒。
 組み立て方がわかんなくなると困るので参考になる反対側はまずはいじらず作業することをおすすめします(笑)。


パズルのような挿入
 そんなこんなでサイドブレーキまで組み立て、片側完了。


全部60mmになったよ

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