[R34 / R33 スカイライン GT-R コソチューン] にもどる

平らなボンピン AeroCatch の取り付けをするの巻

このページの内容は BNR34BCNR33 などで有効です。
 エアロボンネットに取り付ける普通のボンネットピン(以下ボンピン)は、なんとも空気抵抗な感じですし、屋外駐車だとピンはさびるしベースはくすむし、なにより街中ではガキんちょクサくてずっと抵抗があったんですが、他にないからしょーがなく使ってました。
 ですがこのたび前まわり丸ごと交換する機会に恵まれたので(要するに追突事故をしたです。。)、前から気になっていた新感覚(?)のフラットなボンピン「AeroCatch(エアロキャッチ)」を付けてみた報告をします。
 英語の商品解説サイトは こちら
 日本代理店発売のものは高いので本国イギリスからいくつかまとめて輸入しました。
 ちなみにカギ付きタイプもありますからそっちだったら純正キャッチが使えないボンネットでもエンジンルームのいたずらの心配がありません。

 資料提供 : ノリさん。感謝かんしゃ!!


エアロキャッチ。でかい
 前回ふつーのボンピンを付けたときは左右の位置が違うという大失態をしでかしたので今回はきっちり場所決めをします。
 AeroCatch は曲面には付けられないのにでかいのでそこらへんを気にしながら。
 もちろん裏側にピンを立てられるホネ(ラジエターコアサポートなど)がこなきゃだめです。
 また AeroCatch はタマゴ型の細い方が前を向かなきゃいけないことになってます(事故防止でしょうね)。


このへんにすっか
 [2] の真下のラジエターコアサポートには運良く元から 12mm 程度の穴が開いている(うそ。[2] であえてそこを選んだ)のでまずそこにピンを立てます。
 ぐらつかないよう裏のナットも入れてちょこっと固定しときましょう。
 なおこのピンはやたら長いので鉄ノコやグラインダーでカットしとくとラク。

 んでピンの頭にカラーペンのインクをべっちょりのせて、、、


ピン位置はここにする
、、、ボンネットを軽く閉めてまた開けるとこんなふーにピン位置が残るので、ここに 40mm ぐらいのホールソー(セットで 1,000 円ぐらいの木工用で充分)で裏骨に穴を開けます。
 次にピンを少し伸ばして同じようにボンネット表面の裏にしるしを付け穴を開けます、これは表から見るだけのしるしなのでサイズはテキトー。

 FRP(CFRP)はガラス繊維なので大量に出る削りカスが吸ったり目に入ったりすると大変あんばい悪いのでマスク、防護めがね必須です。
 皮膚についてもなーんかカイカイになる気がするので完全防備推奨。


ピンが通る場所
 表に出た穴を目印に付属の型紙を調整します。
 注意しなきゃいかんのは前に傾いたボンネットに厚みのある AeroCatch を差し込むとピンが入る位置は後ろにずれるわけで、それをかんじょうに入れ型紙は少し前にずらして貼っておかなきゃなりません。
 5mm ぐらいですかね、まあそんな感じです。

 んで内側をケガキ。


穴位置を参考に位置決め
 どうやってボンネットをカットするかですが、まあここは地道にドリルで穴を開けていくことにします。
 ドリル歯が滑ってもいいよう念のためテープでがっちりと保護しときましょう。


覚悟を決めてばっくりカット
 裏骨に AeroCatch があたっちゃうのでそこんとこもカット。
 ホールソーであけた真ん中のマル手前のちんこみたいなくぼみはボンネットステーが入る穴だったとこ。


カット完了
 仮置き。
 びみょーに前(写真左)側が浮いてるような感じもしますがハメただけの状態でこれなら上出来デス。


未固定でも浮きは無し
 運転席側のピン立てはちょっとめんどくさい。
 マジックのヘロいライン上にピンを立てたいんですが裏には異物がっ!
 矢印のスポット溶接で右のナゾなナットを固定するためのリブ入りステーが下から止められててすんごくじゃまなので、溶接のとこをドリルで穴あけして削り取りステーを外します。
 あらかじめナットにボルトを通しとくとステーが外れたときにどっか行っちゃいません。


スポット溶接部をはずす
 とれるとこんな感じ。
 よっぽど大丈夫だとは思いますが下にあるヘッドライトハウジングに穴を開けちゃわないように。
 さび止めにタッチペンなんかを塗っときましょう。


ナット付きステーがとれた
 ボンネットの穴部分をヤスリなどで形を整え、よくあるカーボンエアロ表面の白濁は切り目からも広がる気がするので用心のためまたまたタッチペンなどでコーティングしときました。
 なぜかシルバーですが、見えなくなるので何色でもかまいません。
 んで実際にピンを立て、ボンネットにのせた AeroCatch がうまく機能するよう高さを調整。
 バシっときまったら、純正受けゴムがそばにあるから不要かと思いますが AeroCatch にもせっかくにも受けゴムが付属してきてるので、それを AeroCatch が浮かないような高さにカットしピンにかぶせます。

 さらっと書きましたがピンと受けゴムの調整はちょっとずつ何度も試行しないといけません、面倒ですが気長にどうぞ。


クッションゴム装着
 ボンネットは AeroCatch 推奨傾き 5 度以内なわけがないので、実際に付けるとピンがうまく収まってくれません。
 そこで矢印部分をゴリゴリ削ってピン穴を拡大します(写真は加工済み)。
 なんとなく強度に関係しそうな気がしないでもありませんが入んないもんは仕方ありません。


ピン穴を前側に広げる
 ちなみにボンネットを上げるとこんな感じ。
 こう見るとなんだかかわいらしいですね、ぽっ。

 そうそうピンの高さを調節する前にはエアロボンネット自身の高さがフェンダーとあってないと(見た目が)いけませんので、ずれてるときはピン右の純正受けゴムをまわして気が済むまで調整しておいてください。


ピン全景
 最後に AeroCatch の固定。
 ボンネットを閉め AeroCatch のロックをした状態で周囲の穴位置にしるしをつけ、AeroCatch を取り除き穴開け。
 付属のボルトは M4 です。
 が、これを使う標準の固定方法だと以降の通りかなりイヤイヤなので、メゲてリベットにする可能性がある場合はそれにあわせたサイズまでにしといてください。
 ここでもやっぱり白濁防止のためタッチペンね。


固定用の穴開け(8の使い回し)
 ここからがめんどくさい。
 ボルトナットが付属するので当然これで止めたいんですが裏骨がじゃまなので、ナイロンナットを固定するための工具を入れる方法を考えなきゃなりません。
 裏骨をがっつりカットするのはめんどくさいし(ただでさえぺなぺなな)ボンネットの強度が落ちそうだったので、(このためだけに泣きながら買ってきた)KTC の 1/4 のラチェットが通るだけの穴(12mm ぐらい)を開け、すきまからなんとかワッシャーとナットを入れて回す方針に決定。
 ちなみにナットは 7mm です(安いレンチが売ってなかった、、、)。
 これの位置出しは [14] で穴を開けるときに裏骨まで貫通させとくだけ。


ラチェットを通す穴
 なんと AeroCatch 自身にも(KTC の)ラチェットを使うスペースがありませんでした。
 どういうことかというと、穴とベースが近すぎ閉めてくとソケットがはさまって抜けなくなっちゃうんです。
 んもー、気づかず作業しててソケットをボンネットの中に落っことして回収が大変でした。
 ということで強度に気をつけながら写真のようにリューターで工具よけを作っときます。
 それでもやっぱりソケットはキケンなので、抜ける部分がない 7mm の Y 字や T 字な薄口レンチをなんとか準備しとくといいでしょう。
 今回はエアツールが使えましたが一般的にはリューターなんか準備できませんからどうせならこの加工が不要なぐらい薄口のものを買ってください。


工具避け加工
 どきどき x 12。
 AeroCatch をボンネットにはめて、ペン型磁石(名称不明。部品が落っこちたときにくっつけてひろうやつ)にナットとワッシャーをくっつけて [15] で開けた穴から差し込み、表からボルトで借り止めします。
 それを 12 カ所。
 こんだけちいちゃいとボンネットの中で落っことしたら救出はほぼ不可能だと思うので慎重に。
 んで(ラチェットならソケットの食い込みに気をつけながら)本締めです。

 ね、めんどくさいでしょ。
 リベットだったらどんだけらくちんだったか。

 そうそうよっぽど大丈夫でしょうがエンジンルーム内への雨の浸入を防ぐため AeroCatch をはめる前にボンネットに軽くコーキング材をぬっといてもいいでしょうね、助手席側はエアクリーナーがあるので重要かも。
 心配性なぼくはもちろんやりました。


磁石にくっつけてそっと入れる
 んでまあなんとかかんとかでつくとこんなふうにきれいな位置でついちゃうわけです。
 軽くカンドウ。
 もしピン位置がいまいちでボンネット開け閉めの時に引っかかるならプラハンなんかでピンを軽くたたいて調整しましょう、あんまりよろしくない方法でしょうけど AeroCatch の方ではたぶんもうどうにもなりませんからね。


どまんなかにささる
 完成ぃ〜。
 やっぱりでかいですぅ。。。


完成
 前から。
 やっぱり違和感がありますぅ。。。

 先述の通り事故で前まわり総交換した直後なのでクルマはちょーきれい、うっしっし。



完成しょの2(くどい)
 AeroCatch の操作方法。
 [19] がふつーの状態で、ここで半月状のボタンを押すと写真のように手前のレバーが少し浮くので、それを指で持ち上げます。


レバーを持ち上げる
 すると中のロックが外れて、これで終わり。
 ボンネットをロックするときはレバーを押し倒すだけ。

 うーんちょーらくちん!
 ふつーのボンピンなんかもう使いたくないぐらい簡単操作で、頑張って取り付けて良かったなあと無意味に開閉すること間違いなし。
 あとはこの複雑な機構が壊れないことを祈るばかり。


人差し指一本で開け閉め
■ 追加

 もういっかなあ、って感じ。
 日本総代理店のトップシークレット価格は本国の倍値とちょー強気なのでいっぱい仕入れて一儲けすっかウッシッシと思ってたので、[1]の時に実は日本語訳した説明書をつくってました。
 結局はその時仕入れた全数をほぼ原価で売り切ってそれっきりだったんですが、あれから1年以上経って、また「AeroCatch」「エアロキャッチ」で検索してくるひとも結構多いので、その説明書を公開します。
 当時見せていただいた日本総代理店添付のものより正確にできています。
 あっちはあんま英語(と日本語)に詳しくない方が作成なさったような感じでしたからね。
 ただ本国モノ・代理店モノとも現在添付されてるのがどうなってるかはわかりませんから、実はどっちももっと詳しくなってるかもしれません。

エアロキャッチの日本語訳説明書(PDF) → [ダウンロード]

 まあこの記事を見れば説明書は要らないんですけどね。


日本語訳説明書
■ 追加

 しばらく使ってると、どのエアロキャッチもそうみたいなんですけど、閉まりがもんのすごく悪くなります。
 中が逆関節っぽくなるのかレバーが倒せなくなるんですよね、ぐりぐりやってるとやっと閉められるって感じ。
 どこの問題かよくわかりませんけど、KUREのドライファストルブのようなべたつきのない速乾性潤滑剤をロックの金属ピン中心に可動部全体に吹くとすぐなおるようです。
 なおドライファストルブは表側に付くとそこだけ白く残ってみすぼらしくなっちゃうので気をつけて(乾くと拭き取れない!)。
 グリスとかはゴミをくっつけるので使わない方が良いでしょう。


稼働トラブルには速乾潤滑剤を

[R34 / R33 スカイライン GT-R コソチューン] にもどる