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携帯用タイヤ空気入れの出力を上げるの巻
 各部に想定外の負荷がかかりますから、絶えられず爆破した部品などで大ケガをする可能性があります。


 カー用品店やホームセンターで 1,000 円前後で売られているシガレット給電の簡易エアコンプレッサーは、スカイラインがはく太いタイヤの空気入れにはそうとう時間がかかってしまいます。
 競技時 1kg/cm2 以下にまで内圧を落とすドラッガーの友人は 1 万円近くする高級品を持っていましたがぼくはたまに使うだけの装置にそこまでお金はかけられません。
 ということでこれはエアサービスがないサーキットで仕方なく使うぐらいの扱いでしたが、最近お世話になりっぱなしの R-Blood 掲示板で KAZU さんに「シガーライターで動く空気入れのモーターをラジコン用の 23 ターンのトルク型に交換すると異常な程早く空気が入ります」とすてきな改造法を教えて頂いたので、その時伺った注意点も含めまとめてみました。
 ちなみにターン数とはモーター内のコイルの巻き数のことらしくこれが少ない方が高回転型になるみたい。
 KAZU さんの表記を引用すると

23 ターンGT2540 タービン位7.2V で 20,000 〜 25,000rpm
15 ターンTO4S タービン位7.2V で 25,000 〜 30,000rpm
7 ターンT88 タービン位7.2V で 30,000 〜 36,000rpm

という感じなんですって。
 おすすめの GT2540、、、じゃなく 23 ターンでいってみました。
 あまり高速なタイプにするとモーターが焼ける、ギアが壊れるなどの場合があるそうなので注意してください、というかこの改造自体危険な行為なので充分注意してください。


220PSI(ってなに?)
 大きな模型店で買ってきたラジコン用モータ[23 ターン]、1,890 円。
 一番安いものを選びましたが上記の空気入れより高いです。
 トルク型・高回転型などの表記はありませんでしたがどうもブラシを押さえるバネの強弱のことみたいで、これは後からでも交換できそうなのでとりあえず気にしません。
 ブラシの「あたり」を出すため 2V 〜 4V で 5 分程度慣らし運転をせよとありましたので乾電池をつないで空回ししときます。


23ターンのDCモーター
 [1] の空気入れのケースを外すとこんなものが入っています。
 とても簡単な仕組みですが予想外にきっちり造ってあってちょっと感動。  


空気入れの中身
 まずピニオンギアと配線を新モーターにつけかえます。
 ブラケットに固定する 2 本のネジ位置は両モーターで全く一緒でした、長さは短くなりますがケース径は同じでポン付け。
 配線はプラスマイナスをモーター記載の向きにあわせてハンダ付けするだけなんですが、ギアを抜くのが一苦労でした。
 基本的にはギアを裏側で固定し、シャフトに細い棒をあてがいハンマーで叩いて抜くって感じですがこれがなかなか大変。
 結局ぼくはオルタネーターオーバーホールの時に買ったベアリングプーラーで細いドリル歯をコジ入れ無理矢理抜きましたが、模型屋にギアプーラーが売ってたら価格次第ですけどそれもいっしょに買っちゃうのがラクチン。
 というか同じギアが売ってるのかも!?
 新モーターへの(抜いた)ギア付けは、コンプレッサー側のギア位置に注意しながら、硬いところの上でシャフトが曲がらないようハンマーで垂直に叩き入れてください。
 ギアによってはイモネジで横から固定されてるだけの便利なタイプもあるみたいです。


パーツを移植
 機械内の圧が今まで以上に高くなるため、KAZU さんの空気入れは付属メーターが吹っ飛んだそうです(こわ〜)。
 補強のため、メーターは(たぶん)ネジ式になってますから一度外し、シールテープを何重かに巻いて無理矢理締めこみます。
 テープを巻く方向をご存じでない方はネジ向きから考えてください。


メーター部を補強
 念のためネジ止め剤を塗って全てのネジを強く締め直し、ついでに各部にグリスを塗り、ケースに戻して組み立て完了。
 ぼくのは中身ががたがたゆれてたのでスポンジクッションで押さえ込んどきました。


組み立て完了
 最初にスイッチを入れるときは各部、特にメーターやホースが吹っ飛んでも大丈夫なよう万全の注意を払ってください。

 んでスイッチオン! 動作音が早い!
 手持ちの定電圧電源では動かなかったので消費電力が心配でしたがヒューズもとぶことなくばっちり動作。
 無改造時の記録をとってないので参考にならない数字ですが、エンジンオン(電圧 14V 弱)時 245/40R18 のタイヤへの空気入れで、改造コンプレッサー 10 秒間動作で 2.20kg/cm2 が 2.28kg/cm2 になりました。
 ノズル脱着時のエア漏れが少しありますから実際はもう少し入っていると思います。
 サーキットのエアサービスに移動するよりこれを使った方が手っ取り早いんじゃないかしら。

 本体より交換パーツの方が高いというのが気持ち的にネックですが、もっと高速空気注入ができないもんかと欲張って壊さなければ、かなり実用的な改良だと思います。
 空気入れの速度にイラついている方にはオススメ。


組み立て完了
■ 追加 ■

 後日 S タイヤへの空気補充をしたところ、何度やってもシガープラグ内蔵 10A ヒューズがすぐ切れてしまいました。
 硬い(? 低扁平率の?)タイヤへの充填は負荷が高すぎるようです。
 ということでシガープラグによるアクセサリー電源供給から、ホームセンターで買ってきたワニ口クリップによるバッテリー直結タイプに変更しました。
 今んとこヒューズレスですが 15〜20A ぐらいつけといた方がいいでしょう。


バッテリー直結
 ボンネット内にある「バッテリー充電時以外は使うな」って書いてあったようななかったような黒いフタを外してここから電気を頂戴します(R33,R34 の 2 ドア)。
 ですからケーブルはここから一番遠い左リヤまでコンプレッサーが充分届くだけ延長してください。
 なおなかなかフタが外れませんが、エンジン側のひっかかりにマイナスドライバーをつっこんでまずここを外し、浮きかけたとこをもってぐりぐりやればまあそのうちとれます。
 慣れれば 2 秒。
 プラス側につけるクリップがボディー類にふれないよう十分注意しそれぞれ接続します。

 シガレット給電時は反対側のタイヤにコンプレッサーを移動させるとき車内をまたがせなきゃならず面倒でしたが今はこれを持ってボディーをぐるっとまわるだけなので移動がラクチンにもなりました。

 エンジンオン(電圧 14V 弱)時 245/40R18 のタイヤへの空気入れで、20 秒間動作で 2.00kg/cm2 が 2.22kg/cm2 になりました。
 [7] と同じタイヤですけど初期圧・気温が違いますから単純な比較はできませんが若干パワーアップしてるような感じがします。
 動作時の音がそーとー怖いです(笑)。


バッテリー直結
■ 追加 :

 使用中、ケーブル途中につけられたロータリースイッチ(?)が溶けました(涙)。
 設計外の大電流を通してるのでまあしょーがないんですが、こうなってからわかったんですがそれにしても元々いい加減な作りでした。
 ということでホームセンターで購入した、コタツとかで使ってそうなスライドスイッチに交換しました。
 無骨ですが安心感があってイイです。

 あとこの空気入れ、動作時は未だにこわごわで顔なんかとても近づけられませんから、[1]で23ターンのモーターを選んだんですけどもっとターン数の多い(?)遅いタイプを使った方がいいですね。
 と使ってて思います(笑)。


スイッチ変更

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